ふと、懐かしさに。

「パリのColetteが閉店するの!?」

 

連絡が来た時は聞き間違いかと思いました、、、今年の12月20日をもって閉店するんだそうです。

 

20年前のことです。
当時、パリで女性服をやっていた私は「Dior」を始め幾つかのメゾンで「丁稚(でっち)」をしていましたが、当然のごとくお金はありませんでした。

 

そこで、休日に行うアルバイトが私の主力収入源であり、その中には旅行者のアテンドや、JALの機内誌のお仕事もありました。90年代、JALでパリに行かれた方はきっとお目にされているのではないでしょうか。

JAL機内誌のParis mapです。
私の住む「マレ地区」を中心に「オペラ座界隈」までを担当していた記憶があります。

小学生の写生遠足のように画板を首から下げて新しいお店や、そのレビューなんかを書き留めながら地図を作成するお仕事です。

 

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そんな中、コレットは1997年パリに誕生したのです。

 

当時のパリのセレクトショップは、私の記憶が確かなら、こじんまりとしたお店が主流だったように記憶しています。

私にとってコレットの出現は衝撃的で、とても輝いて見えました。

 

今の私は、こういったスノッブな世界観は苦手ですが、当時は「ど真ん中」です。
したがってフランスの通過がユーロになってからのコレットは知りませんが、当時はこのお店に感動した思い出があります。

その頃、コレットの地下には「Water Bar」がありましたね。
「えっ、水」にこの金額払うの!?というのが最初のインパクトです。

 

その頃、CHANELKarl Lagerfeld氏も頻繁にコレットを訪れていたことから、CHANELに入りたかった私は、自分のBookを持って「待ち伏せ場」としても使っていました。

残念ながら、私の夢が叶うことはありませんでしたが、今でも最高のブランドだと思っています。

その後何年かしてCHANELで働く友人女性が結婚しました。その時は会社からオートクチュールのウェディングドレスをプレゼントされたそうです。これがCHANELの伝統。なんとも素敵なお話しですね。

 

 

少し話しが逸れましたが、このニュースが届いて少しばかり思い出が甦り「センチな気分」になってしまいました、、、パリを撤退する時に誓った「いつの日か、コレットに自分の商品を置いてもらいたい」という思いも、これで永遠に叶うことがなくなったのです。

Best Buddy !

毎日、本当に暑いですね、、、自分の体臭が気になるこの頃です。

 

 

さて、本日はまたしても「Professional」のご紹介です。

これまでも様々な「Professional」をご紹介させていただきましたが、その全てが完売となりました。

特に、前回ご紹介させていただいた最新型の新車「G350d Professional」は本国ドイツより2台輸入しましたが、即完売となりました。(Professionalは日本ディーラーでお取り扱いがございません)

本当にありがとうございます。

 

これが「G300CDI Professional edition PUR PKG」です。

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ベンツ特有のこのカラー「Tenorite Grey」は本当にカッコイイ!

しかも「Edition PUR PKG」(フル装備)です。

私に甲斐性があれば、間違いなく購入したいところです。

 

ご興味のあるお方は是非、以下をクリックの上ご覧くださいませ。

 

Best Buddy !

Flyman Shirt

Flymanとは、フライで魚を釣る人のこと。

他にも、天井で作業をする「大道具方」や「ハエ男」といった意味合いもあるようなのでご注意を。

 

ここで言う「Flyman」の真の定義は「ライフスタイルの中心に渓流釣りがある人」を指します。

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これは「モールスキン」と呼ばれるコットンの起毛素材を旧式織機で製作したものです。

このモールスキンの特徴は糸にあります。起毛しているとはいえ表面組織がフラットなものは、私はあまり好きではありません。

そこで糸の陰影を作るために「壁撚り糸」を使用しました。

 

「壁撚り」とは、強い撚りをかけた太い糸に、無撚りの細い糸を巻きつけていきます。そうすると太い糸の撚りが戻る(伸びる)際に、巻きついた細い糸に撚り(縮む)がかかります。その時に細い糸に太い糸が絡みつくのです。

その糸を使って生地を織ることでシボ(凹凸)が表面に生まれ、独特のヴィンテージ感を醸し出します。また、仕上げにおいても現代的な加工は行なっておらず、綿本来の風合いを最大限表現した素材となっております。

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もはやシャツの域を超えた生地厚で、ブルゾンの佇まいです。

「羽織り」として、街着はもちろんのこと、キャンプ・渓流などでお使いいただけますよ。

 

 

お取り扱い店

SHIPS

PURVEYRS

NORTHERN ISLAND

CASKET

Hide & Seek(香港)

¥ 24,000+tax

詳しくは『Flyman Shirt』をご覧ください。

No.1 Jacket

秋冬第2弾は、このジャケットを。

 

普段ヘビージャケットを愛用する人も、男である以上はドレスアップしなければならない時もある。

そんな時「隣の女性をエスコート」するようなエレガントなシルエットで柔らかい生地のジャケットは、照れくさくて私は着れないのであります。

着込むほどに身体に合ってくるような、味わい深い生地には重みがなければならない。

そして仕立てにも拘る必要がある。

毛芯によって仕立てられたジャケットは、纏う雰囲気が違う。佇まいの次元が変わるのである。

そして、洗いざらしのオックスフォードのボタンダウンにバタフライノットを締める

私は、そんなジャケットがこの分野には必要だと考えています。

 

小林 泰彦さんは1977年に著書の中でこう仰っています。

ヘビーデューティーを服装の体系としてみたとき、驚くほどアイビー=トラディショナル体系に似ている。

つまりヘビーデューティーのトラディショナルな部分はアイビー=トラディショナル体系のアウトドア部門、あるいはカントリー部門と言える」と。

また、アイビー=トラディショナルの方にもヘビーデューティーのハートがあって、ヘビーデューティーの中のトラッドな部分を指してヘビーデューティー・トラッド『ヘビトラ』、あるいはヘビーデューティー・アイビー『ヘビアイ』と名付けておられます。(私はそう解釈しています)

 

 

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アメリカントラッドの世界には1型 (No.1)と呼ばれるモデルがある。

からいラペルロールのフロント段返りから裾につながるラインは、あくまでも自然なカッタウェイを描く。

そしてナチュラルショルダーは薄く仕上げる。もちろんセンターベントだ。

エストダーツが無く直線的なシルエットを指してサック(麻袋)と人々が呼んだこのモデルはその歴史も古く、1918年に米国Brooks Brothersが発表した「No.1 Sack Suit」にまで遡ることになる。

その後、日本においても60年代に流行した伝説のブランド。VANのブレザーもやはり1型の範疇と言えます。

 

そんな歴史のある1型を私なりの解釈で、現代的なフォルムで組み立てました。

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詳しくは「ORB No.1 Jacket」をご覧くださいませ。

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詳しくは「10w No.1 Jacket」をご覧くださいませ。

 

 

いずれのジャケットも、毛芯による仕立てを施してあります。これはテーラーに見られる本格的な仕立て方と同様で、テーラード出身の私が拘りたいところでもあります。

これより先は、あまりにもマニアックな内容故に、詳しい説明は各商品名をクリックください。

 

先日の投稿「Crazy Jeans」とベストマッチしますよ!

 

 

お取り扱い店

SHIPS

PURVEYRS

NORTHERN ISLAND

CASKET

 

ORB No.1 Jacket ¥ 66,000+tax

10w No.1 Jacket ¥ 58,000+tax

 

Crazy Jeans

7月の2週目あたりですかね。いよいよ秋冬の商品が店頭に入り出します!
その前に、商品のご紹介をさせていただきたいと思います。

手始めにデニムから。

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T&Sを象徴する「Heavy Jacket」の一連には凄まじい迫力があります。
「これを十分に引き立ててくれるパンツが欲しい!」

サンプル製作を開始したのが1年前。納得がいかずにデビューを見送ること1年が経ちました。この1年、ある種のライフワークのように取り組んできましたが、この完成によってようやく解放されました。

 

昔ながらの「狭幅織機」で織られたデニムは佇まいが違います。
それを私は美しいと感じます。しかし「美しい」という表現は一般的には、現代の革新織機で織られたデニムの均一な表面のことを言うのかもしれない。

革新織機は高速駆動の生産効率の高さから糸の張力が強い。
テンションのかかった生地は硬く、フラットで均一の表情になる。そして、製品も同様にフラットになりがちです。

 

Crazy Jeansは「シャトル織機」という旧式織機を使用しています。

まず、この織機スピードに関して。
革新織機と旧式織機では、織れる生地幅が違うので面積比でいうと、旧式織機では同じ時間をかけても、実に1/5とも1/6とも言われています。それだけ低速で織ると、糸のテンションを弱くできるのです。

これが表面に凹凸を作りムラを生みます。その生地の膨らみは「味わい」として製品に現れてきます。これで、柔らかくエージングを楽しめるジーンズとなるのです。

 

次に「エージング」について。
デニムの経年変化の代表格は、いわゆる「色落ち」ではないでしょうか。

そのためには、生地の設計が重要になります。
今回使用した糸は、1本の糸に太い部分と細い部分をランダムに施した「ムラ糸」と呼ばれるものです。

紡績技術が発達する以前は自然的に発生していたこの糸の再現こそ、今日の画期的紡績技術の一つと言え、これにより生み出される色の落ち感は近年になり「アジわい」として評価されるようになりました。

 

面白いものですね。均一な糸が引ける時代になって、ムラ糸が評価されるなんて。
今になって再燃する「レコード」も同じですかね。

そのように考えると、時代を超えて通用するモノは存在しますし、消費の時代だからこそ、本物を見極めたいものです。

 

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商品名の「Crazy」とは、トラッドな商品に見られる「Crazy Pattern」に由来します。
決して「狂っている」ではないのでご注意を。

 

Crazy Jeansは、14oz Selvage Denimをメインファブリックに、異なる素材を組み込んでいます。
素材それぞれに収縮や膨張などの数値は様々で、その数値を工場で抽出し私がパターン設計に落とし込んでいます。

そして、組み立ては「デニムの聖地」岡山県は児島にて、熟練の職人が手加減を加えながら縫製していきます。まさに職人技が生み出したデニムです。

 

 

お取り扱い店

SHIPS

PURVEYRS

¥ 32,000+tax

詳しくは『Crazy Jeans』をご覧くださいませ。

 

秋冬のお知らせ。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

湿度が上がってきましたね、、、世の「おじさま」は私も含め、苦手なシーズンなのではないでしょうか。

 

私は、ここのところ「2018SS 展示会」に向けて、バタバタしております。そして、まもなく始まる「2017秋冬 商品」の納品準備と、他にも諸々、、、

これでは「山」に行く時間も取れません、、、いやはや、寂しいものです。

 

本日は、2017秋冬 商品の展開を目前に、展示会の模様をご紹介させていただきます。

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今年の2月に「2017AW TAKE & SONS Exhibition」を行いました。

あれから半年が経ち、いよいよ7月になると店頭に入ります!(Heavy Jacketは9月です)

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2017秋冬シーズンは「狩猟」が中核を成し、その象徴は「Hunting Jacket」となります。上に配置された雄鹿のトロフィーは、その印象を煽ります。

 

「やぐら」を立てて「木」と「鉄」で室内を構成。

空間表現したかったのは「あるハンターのTiny House」

 

室内に並べられたヘビーウエイトな洋服たちには、一切のトレンド要素も無い。

「こんな服を作っていて良いのか?」

「いいじゃない。男くさいのも!」私はそう思うのです。

 

 

男女共にスタイリングが似てきている。

時代と逆流するかもしれないが、男が着るからこそ格好良い服を作りたい。

私は、HeavyDutyと現代との接点を見出したいと考えています。 

いざ、浜松へ。vol.3

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前回は「綜絖通し(そうこうとおし)」で締めましたが、その前に書くべきことがありました。

それは、織機について。肝心なところを忘れておりました、、、

 

織機は、主に「旧式織機」と「革新織機」に分けられます。

T & Sでは、シャトル織機を中心に「旧式織機」が生み出す素材感に拘っていますが、今回は、あえて「革新織機」を使用します。

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選択したのは「エアジェット織機」
この織機は、空気の力で緯糸を飛ばしますが、そのスピードたるや目に追えません。さすが「革新」ですね。

 

では、エアジェットを使う理由は?
求める機能(『いざ、浜松へ。vol.1』を参照ください)を生み出すために、糸を極限の密度に打ち込む必要があるからです。

 

今回のHUNT企画「シューティングベストを作る」に相応しい生地を。それはフィールドにも通用する生地としてT & Sの定番素材となってくれるだろう。

これが上手くいったら、「Field Cloth」と名付けたい。

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綿の機場は、このような綿埃が凄まじい。

糸をリラックスさせるために「加湿」が必須となるために、いたるところに綿埃が付着するのだ。

 これらが舞ってしまったら生地に織り込まれる可能性があることから、しばらくは掃除もしない。

 

彼らが一番気を付けるのが「火」だ。

 

織機が超高速で動く際に、どうしても綿埃が空を舞う。
少しでも火花が出ると、一瞬で綿埃から綿埃へと火が伝わり、空間に火柱が走ります。

 

ここ浜松では、過去に何件もそうして焼失した機場があるそうだ。vol.4につづく。